「糸調子」「返し縫い」「直線縫い」そして「90度方向転換」と、ミシン操作の基本を学んできた僕。四角いコースターの形にはなったものの、先生(妻)から「まだよ!ここからが肝心なの!」と最後の工程を言い渡されました。
それは、**「縫い代を割る」ことと、「角をきれいにひっくり返す」**こと。
「縫い代を割る」ってどういうこと?
縫い終わったコースターは、まるで袋状になっています。その縫い目をアイロンで開いて平らにするのが「縫い代を割る」作業なんだそうです。
先生はサッとアイロン台にコースターを置き、アイロンを当てて縫い代を左右にパカッと開いてくれました。
「こうすることで、縫い目がゴロゴロせずにスッキリするの。特に裏地を付けるものや、厚手の生地を使うときは、このひと手間が仕上がりの美しさに大きく影響するわよ。」
言われてみれば、確かに縫い代が片方に寄っていると、その部分だけが膨らんで見えます。アイロンで割ると、縫い目がフラットになって、見た目が断然きれいに!この「縫い代を割る」という地味な作業に、プロのこだわりを感じました。
最難関!? 「角を折りたたんでひっくり返す」
そして、私が今回一番苦戦したのが、**「角を折りたたんで指で押さえてひっくり返す」**作業です。
袋状のコースターをひっくり返して表に出すわけですが、その前に、縫い代を割った角の部分を、先生の指示通りに小さく折りたたんで、指でギュッと押さえておくんです。
「こうすると、ひっくり返した時に角がピシッと出るから!」
言われた通りにやっても、これが本当に難しい!
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指が痛い!: 小さな角を正確に折りたたむのは、不器用な私の指には至難の業。しかも指先でグッと力を入れるから、だんだん痛くなってきます。
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角が出ない!: せっかく折りたたんだのに、ひっくり返すと角が丸っこくなったり、中途半端にしか出てこなかったり…。理想の「ピシッ」とした角にはなかなかたどり着けません。
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何度もやり直し: 「もっと奥まで指を入れて!」「そこじゃないわ!」と先生の指導を受けながら、何度もひっくり返しては戻し、折りたたんではやり直すの繰り返し。
正直、「もうこのままでいいんじゃないかな…」と諦めかけましたが、「最後の仕上げが作品の顔になるのよ!」という先生の言葉に奮起。ようやく納得できる角が出たときは、思わず「やったー!」と叫んでしまいました。
コースターの学びは「袋物」の基本だった!
この一連の作業を通して、私はあることに気づきました。
「先生!これって、水筒袋とか巾着袋とか、これから作る袋物の基本ですよね!?」
先生は「その通り!」とニッコリ。
そうなんです。今回コースターで学んだ「縫い代を割る」「角をきれいにひっくり返す」という工程は、これから作る巾着袋やトートバッグなど、あらゆる袋物の製作にそのまま直結しているんです!
まさかこんな小さなコースター作りが、その後の大きな作品につながるとは。基礎の重要性を肌で感じ、洋裁の奥深さと、先生が教えてくれることの価値を改めて知ることができました。
最初の作品である四角いコースター、ようやく完成が見えてきました!次回は、ついにその全貌をお披露目します!

少し大きな布で先生にお手本を見せてもらうものの、なかなかうまくいきません。練習あるのみかな?