12_懐かしの相棒に新しい服を!「ガソリンストーブケース」に挑戦


 

定年退職後、洋裁を始めて早4作目。今回の作品は、私にとって特別な存在のものです。

それは、40数年前、若い頃の私の冒険にいつも寄り添ってくれたガソリンストーブ「スベア123」のケース。夏は登山、冬はスキーへと、山へ出かけるたびに即席めんやコーヒーを沸かしてくれた、懐かしい相棒です。

いつの間にか外箱が傷んでしまっていたので、これまでに学んだ洋裁の技術を使って、新しいケースを作ってあげることにしました。


 

新たな課題は「ヒモ通し」

 

四角いコースターで「縫い代」「角出し」、ボトルケースやメガネ袋で「マチ」を学び、少しずつ技術が身についてきた私。今回のストーブケース作りで加わった新たな技術は、「ヒモ通し」でした。

巾着袋のように、口の部分にヒモを通して絞るための構造です。

先生(妻)から教わったヒモ通しのやり方は、

  1. 口の部分を折り返して縫う。

  2. その折り返した部分にヒモ通し口を開けておく。

  3. ヒモを通す。

というもの。

簡単そうに見えましたが、「ヒモ通し口」の正確な位置や、折り返し部分の幅を均一に保ちながら縫うことが、初心者にはなかなか難しい!

特に、ヒモ通し口を開けておく部分を間違えて、うっかり最後まで縫ってしまいそうになることも…。先生に「そこは縫っちゃダメよ!」と何度も助けてもらいながら、なんとか口の構造を完成させることができました。


 

新しいケースをまとって、いざ山へ!

 

そして、すべての工程を終え、ついにガソリンストーブケースが完成!

 


新しいケースをまとった相棒「スベア123」は、どこか誇らしげに見えました。

これまでに学んだ技術を総動員して作ったこのケース。完成した姿を見ると、40数年前の山での思い出がよみがえってきます。そして、洋裁を始める前の私には考えられなかった「自分で何かを作る喜び」を、改めて感じることができました。

「スベア123」に新しい服を着せてあげた今、居ても立ってもいられません。

このケースと一緒に、久しぶりに山へ出かけようと思います。山頂で、自分で作ったケースからストーブを取り出して沸かすコーヒーは、きっと格別な味がするに違いありません。

 

私のハンドメイドライフは、これからも冒険とともに続いていきます!